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正しくお箸を持てると
自信がつきます

正しいお箸の使い方ができるようになると自信がつくのです。

実は私はあきらめようとしていました。脳性麻痺だからこれ以上は求めなくても良いのではと思っていたのです。でも、それってやはり勝手な思い込みであると気づく出来事があります。日本帰省中の義理姉の言葉でハッとしました。

『そろそろお箸の練習をしてみたら?』

私としては、いろいろと理由をつけて食事中のストレスになるかも・・・と言い訳を並べました。すると、『まずは、お箸を持ってエクササイズをしたり、ゲームをしたり遊びながら練習すれば使えるようになるわよ!私に任せておいて!』

本当に天からの声だと思いました。あきらめていたのは私の思い込みです。日本人だからという理由だけではなく、指先や手先が上手に使えるようになるのは能力も高くなるし、何よりも挑戦することに意味があると思えたからです。

 

正しくお箸を持ち使えるようになるまでのポイント
  1. お箸を正しく持てて、使えるようになってから実食にチャレンジする
  2. 家での食事で完璧に使えるようになったら公共の場でも使うようにする

まず、これは*スペシャルニーズの子どもに限らず、ぐー持ちで使わせてしまうと変な癖がついてしまいます。ぐー持ちから、試行錯誤して使えるようになっても、箸先をクロスに使っていては・・・残念で仕方がありません。実際にお箸の持ち癖を治す方がもっと難しいとおもいませんか?そもそも、人間が効率よく無駄な力がかからない、疲れない持ち方が正しいお箸の持ち方であるはずです。

例えば、自転車の乗り方を教えるときもしっかりと乗れるようになってから補助輪を外しますよね。危険が伴いますからそうするのでしょう。そして公園でいっぱい練習してから、公道に出ますよね。また、ゴルフをされる方ならご存知だと思います。自己流ではじめるとスイングフォームがいつもバラバラでスコアにばらつきが出ます。何事も型というのがとても大事なのだと思いました。

 

お箸トレーニングをしたメリット
  • 食べこぼしが少ない
  • 自信がつく
  • 鉛筆もしっかり持てるようになる
  • 集中力がつく
  • 指先が使えるようになることで能力も伸びる

そのまま大人になってもお箸の持ち方の癖が直らない方もいますよね。これってもったいないです。お箸を正しく持てると人となりも素晴らしく表現ができます。見た目だけではありませんが、できることにベストを尽くすという姿勢が仕草や態度に現れるという解釈がぴったりですね。

お箸トレーニングのステップ
  1. お箸の1本もちの上下運動
  2. お箸2本持ちで上下運動
  3. 柔らかいもの ティシュ、コットンなどを箸で掴む練習
  4. 固形の小さいものを掴む練習
  5. ご飯 おかずの順番で練習する
  6. 家で上手に使えるようになったら公共の場でも使ってみる

6に関してはご両親の判断にお任せします。我が家ではレストランで粗相をしたくない、という思いを息子くんから感じたのでそのように対応しました。家族以外の人の目も気になるのだと思います。自己嫌悪感を持たせないようにするのも対策としては良いかもしれません。

息子くんは小学校4年生の時にお箸トレーニングを始めました。最初の1週間はお豆のお菓子でお皿からお皿へ移動のみです。練習後にそのお菓子は食べられるというわけです。2週間目は、1日1回の自主練習と家での食事は通常お箸でトレーニング。15日目にはご褒美で、美味しいお蕎麦屋さんでお箸デビューをしました。たったの約2週間です。2歳頃からしつけばしを使用していたのも良かったと思います。指の肯定位置は体得していたからです。

素敵な老舗のお蕎麦屋さんで。あの時の自信に満ちた顔を今でも思い出します。その頃から小さい字も段々と書けるようになってきました。スモールステップで挑戦すること、できることにフォーカスすることを継続すれば、なんでも挑戦できる自信につながると彼の成長経過から実感しています。

最後までお読みいただきありがとうございました。

*スペシャルニーズ (障害がある子どものこと)